発明説明書の書き方

発明説明書(質疑応答形式にしています)

ハッキリいって、「発明説明書」の作成は面倒かも知れません。

しかし、ここでお客様が「発明説明書」をシッカリ作成しているか否かで、後々、特許権が生きるか死ぬかに直結します。絶対に手を抜かずに作成されることをお勧めします。

当然ながら弊所は全力で特許出願(特許申請)書類を作成しますが、特許権の取得は「お客様」と「弁理士」との協働作業で成立するものですから、お客様におかれましても手抜きの無い対応が求められます。もちろん、「発明説明書」を作成する上で、不明な点が生じた場合、何なりと遠慮なく、お問い合わせください。

では、質問に答えながら、「発明説明書」を完成させてみてください。

以下はコンピュータ関連の発明を想定して説明していますので、「物」の発明では違った観点が必要になります。必要であれば、別途お問い合わせください。下記事項をビシッと揃えられるお客様は10社(10人)に1社(1人)ぐらいですから、作成できなくても、何ら問題有りませんよ。その分、打ち合わせを充実させますので、ご安心を。

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1.お客様の発明を弁理士(私)へ十分に伝えるため、下記の図面を作成してください。

(1)発明全体を説明するための俯瞰図
(2)発明に登場する装置、モジュール、プログラム等を相互に連結したシステム構成図
(3)上記システム構成図に記載した各装置、モジュール、プログラム等を説明する図
(4)上記各装置、モジュール、プログラム等が使用するデータベース、ファイル等を説明する図(図中に簡単なデータ例を示す)
(5)上記各装置等に表示される画面例
(6)発明全体の処理の流れを示すシーケンス図、フローチャート

※上記全ての図、フローチャートにおいて、大局的な図→詳細図のように複数の図などを関連付けて作成し、分かり易くすることが肝要。

(7)上記で作成した図面より適当な図面をチョイスし、その図面を修正した従来技術を説明する図

2.文書によって、上記1.で作成した図面を説明してください。

(1)各図面の内容、相互関係を丁寧に説明
(2)上記説明には、従来技術の説明も含む

3.権利化を目指す発明(本件発明という。)の特徴点の抽出

(1)本件発明と従来技術との差異(お客様の発明の特徴点)を抽出(幾つでもOKですが、端的な表現で抽出した方がマル)
(2)抽出された各差異点(原因)から導かれる効果(結果)を端的に表現する。
…やや難易度の高い作業ですので、できる範囲で結構です。または、弊所弁理士に相談してください。

4.先行文献

(あれば…です)特許電子図書館で探した、ご自分のアイデアと似たことを記載した文献を添付

5.参考事項(できるだけ記載して欲しい)

・実施予定の有無、時期、国
・本願発明の使用形態(製品、システム、プログラム等)
・競合相手先(想定される権利行使先)
・競合相手先による当発明の使用形態(想像でOK!)
・迂回技術の検討

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発明を特許出願すべきか否かの目安

お客様におかれまして、「この技術(発明)について、特許権を取得すべきか否か」を悩まれた場合、まずは弁理士に相談されることをお勧めします。

しかし、次善策として社内で解決しようとなさる際、下記のフローチャートを参考に検討してみてください。

特許申請するべきか否か

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